道路から水!? 11月から始まる、冬の道路を守る裏ワザを解説
作成者:
株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-11-06 18:52
カテゴリー:
クリコラ 〜 CREATIVE LAND 建設コラム 〜
作成者:
株式会社クリエイティブ・ラボ
更新日:2026-11-06 18:52
道路から水!? 11月から始まる、冬の道路を守る裏ワザを解説
11月の雪国で見かける“謎の光景”
11月に入り、日の入りの時刻が速まってくるにつれ朝晩の冷え込みが本格的になってきました。
天気予報では「初雪」の便りを耳にする日も増えてきます。
そんな11月、新潟や北陸、東北などの雪国を訪れると、まだ雪が降っていない晴れの日なのに、道路の真ん中から勢いよく水がピュッピュッと噴き出している不思議な光景に出会うことがあります。
「水道管が故障している?」「道路に水を撒いてきれいにしている?」
実はこれ、壊れているわけでも、掃除をしているわけでもありません。冬本番を前にした「消雪パイプ(しょうせつパイプ)」の試運転・点検なのです。
天気予報では「初雪」の便りを耳にする日も増えてきます。
そんな11月、新潟や北陸、東北などの雪国を訪れると、まだ雪が降っていない晴れの日なのに、道路の真ん中から勢いよく水がピュッピュッと噴き出している不思議な光景に出会うことがあります。
「水道管が故障している?」「道路に水を撒いてきれいにしている?」
実はこれ、壊れているわけでも、掃除をしているわけでもありません。冬本番を前にした「消雪パイプ(しょうせつパイプ)」の試運転・点検なのです。
なぜ道路から水が出るの? 雪を「片付ける」のではなく「融かす」工夫
先に述べた地域にお住まいの方は、雪国の道路の中央線あたりに小さなノズルが等間隔で並んでいるのを見たことはないでしょうか。
これが「消雪パイプ」です。パイプから地下水をくみ上げて路面に流し、地下水の持つ温かさ(約13〜15℃)を利用して雪を融かします。
冬の冷たい外気や雪に対して、地下水はお風呂とまではいかなくてもそれと比較すると十分に温かいのです。
「道路に水をまいたら、夜に凍ってツルツルになるのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、地下水は冬でも冷たくならず、常に一定の温かさを保っています。
この「自然の温もり」を絶え間なく流すことで、路面が凍ることなく、車も歩行者も普段通り通行できるのです。
この消雪パイプは、雪が積もってから動かしても間に合いません。いざ大雪が降ったときに「ノズルが詰まって水が出ない」「水圧が足りない」となれば、たちまち道路はマヒしてしまいます。
だからこそ、雪が降る前の11月、街をあげて一斉に通水テストや配管の清掃を行うのです。
これが「消雪パイプ」です。パイプから地下水をくみ上げて路面に流し、地下水の持つ温かさ(約13〜15℃)を利用して雪を融かします。
冬の冷たい外気や雪に対して、地下水はお風呂とまではいかなくてもそれと比較すると十分に温かいのです。
「道路に水をまいたら、夜に凍ってツルツルになるのでは?」と心配になるかもしれません。
しかし、地下水は冬でも冷たくならず、常に一定の温かさを保っています。
この「自然の温もり」を絶え間なく流すことで、路面が凍ることなく、車も歩行者も普段通り通行できるのです。
この消雪パイプは、雪が積もってから動かしても間に合いません。いざ大雪が降ったときに「ノズルが詰まって水が出ない」「水圧が足りない」となれば、たちまち道路はマヒしてしまいます。
だからこそ、雪が降る前の11月、街をあげて一斉に通水テストや配管の清掃を行うのです。
この時期から建設業の「冬の備え」が始まっている
道路の冬支度は、消雪パイプの点検だけではありません。11月は、街中のあちこちで「冬を迎えるための建設工事」が一気に動く時期です。
たとえば、畑や道路脇に突如として現れる背の高い柵。「防雪柵(ぼうせつさく)」と呼ばれるもので、
防雪板で風の向きを変えて、柵の下部空隙から吹き抜ける強い風とともに道路の雪を吹き払い、視程障害や吹きだまりを防止する「吹払式」、道路から離れた位置に設置し、風を低減させて柵前後に堆雪させて道路面の吹きだまりを防止する「吹溜式」などがあります。
これらは農作業が終わる秋の終わりに組み立てられ、春には撤去されます。
さらに、各地の国道や高速道路の維持出張所では、11月に「除雪隊の出動式(結団式)」が行われます。
ずらりと並んだ黄色い除雪車を前に、作業員たちが安全を誓い合うニュースを目にしたことがある方もいるかもしれません。
参考ニュース:金沢で除雪車の出陣式 観測史上最大の雪から1年、歩道用の小型除雪機を10台増やし26台に
https://news.yahoo.co.jp/articles/63eee1a6202f3b16418e1fccece7b2eaae2b7bc8
「除雪車を運転している人たち」は、除雪専門の会社の人だと思われがちです。
しかし実は、普段は地域の道路補修や造成工事、建築工事を手がけている地元の建設会社(建設従事者)の皆さんが委託を受けて実施していることが多いです。
彼らは11月のうちに、除雪ルートの路面状況(マンホールの段差や縁石の位置など)を綿密に下見し、雪で地面が見えなくなっても安全に作業できるよう頭に叩き込んでいます。
たとえば、畑や道路脇に突如として現れる背の高い柵。「防雪柵(ぼうせつさく)」と呼ばれるもので、
防雪板で風の向きを変えて、柵の下部空隙から吹き抜ける強い風とともに道路の雪を吹き払い、視程障害や吹きだまりを防止する「吹払式」、道路から離れた位置に設置し、風を低減させて柵前後に堆雪させて道路面の吹きだまりを防止する「吹溜式」などがあります。
これらは農作業が終わる秋の終わりに組み立てられ、春には撤去されます。
さらに、各地の国道や高速道路の維持出張所では、11月に「除雪隊の出動式(結団式)」が行われます。
ずらりと並んだ黄色い除雪車を前に、作業員たちが安全を誓い合うニュースを目にしたことがある方もいるかもしれません。
参考ニュース:金沢で除雪車の出陣式 観測史上最大の雪から1年、歩道用の小型除雪機を10台増やし26台に
https://news.yahoo.co.jp/articles/63eee1a6202f3b16418e1fccece7b2eaae2b7bc8
「除雪車を運転している人たち」は、除雪専門の会社の人だと思われがちです。
しかし実は、普段は地域の道路補修や造成工事、建築工事を手がけている地元の建設会社(建設従事者)の皆さんが委託を受けて実施していることが多いです。
彼らは11月のうちに、除雪ルートの路面状況(マンホールの段差や縁石の位置など)を綿密に下見し、雪で地面が見えなくなっても安全に作業できるよう頭に叩き込んでいます。
人の技術とデジタルが支えるこれからの冬
冬のインフラ維持には課題もあります。地域の担い手不足や高齢化です。
真夜中や早朝の過酷な除雪作業を、いかに安全かつ効率的に維持していくかが全国的な課題となっています。
そこで今進んでいるのが、「人の熟練技」に「テクノロジー」を掛け合わせる多重の仕組みです。
消雪パイプには降雪センサーが組み込まれ、雪の強さ(空間を落下する雪の結晶の量)に応じて水量を自動制御するシステムが導入されています。
(地下水の汲み上げすぎによる地盤沈下を防ぐためでもあります)
例:昭和電機産業㈱ SHK-750シリーズ
https://showadenkikk.jp/pages/279/
除雪車には高精度GPSや車載モニターが搭載され、雪に埋もれた道路の端や障害物を画面にガイド表示することで、オペレーターの運転をアシストする実証実験が全国で進んでいます。
機械任せにするのではなく、熟練作業員の判断力や地域への思いを、デジタル技術で支えて負担を減らす取り組みが始まっています。
真夜中や早朝の過酷な除雪作業を、いかに安全かつ効率的に維持していくかが全国的な課題となっています。
そこで今進んでいるのが、「人の熟練技」に「テクノロジー」を掛け合わせる多重の仕組みです。
消雪パイプには降雪センサーが組み込まれ、雪の強さ(空間を落下する雪の結晶の量)に応じて水量を自動制御するシステムが導入されています。
(地下水の汲み上げすぎによる地盤沈下を防ぐためでもあります)
例:昭和電機産業㈱ SHK-750シリーズ
https://showadenkikk.jp/pages/279/
除雪車には高精度GPSや車載モニターが搭載され、雪に埋もれた道路の端や障害物を画面にガイド表示することで、オペレーターの運転をアシストする実証実験が全国で進んでいます。
機械任せにするのではなく、熟練作業員の判断力や地域への思いを、デジタル技術で支えて負担を減らす取り組みが始まっています。
晴れの日の準備があるから、雪の朝も日常が続く
私たちが真冬の朝、大雪が降っても会社や学校へ行き、スーパーで温かい食べ物を買えるのは、自然に道が開けているからではありません。
11月の冷たい風が吹く中、パイプの詰まりを1本ずつ手作業で点検し、柵を立て、除雪車の点検を終えてくれた建設の人たちの「先回りの仕事」があるからです。
もしこの冬、雪国を旅したりニュースで除雪車の姿を見かけたりしたら、ぜひ思い出してみてください。
厳しい冬を支えているのは、冬が始まる前に完了していた、確かな準備の力なのです。
11月の冷たい風が吹く中、パイプの詰まりを1本ずつ手作業で点検し、柵を立て、除雪車の点検を終えてくれた建設の人たちの「先回りの仕事」があるからです。
もしこの冬、雪国を旅したりニュースで除雪車の姿を見かけたりしたら、ぜひ思い出してみてください。
厳しい冬を支えているのは、冬が始まる前に完了していた、確かな準備の力なのです。
協賛企業様のご紹介
今回は雪国ならではの「道路にまつわる裏ワザ」についてお伝えさせていただきました。
「雪」や「氷」というのは対策・準備をしておかなければインフラ・交通網が機能しなくなる可能性が非常に高いです。
機能しなくなるだけならまだしも、重大な事故や災害につながる危険性もあり、いかに準備が大事かがお判りいただけるかと思います。
そんな大切な冬の時期のインフラ整備・準備を通して地域を支えている、北海道・東北・北陸・信越の協賛企業様7社をご紹介いたします!
■丸彦渡辺建設株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/410
■株式会社栄開発
https://creative-land.jp/company-detail/402
■東日本コンクリート株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/397
■株式会社仙台銘板
https://creative-land.jp/company-detail/332
■東栄コンクリート工業株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/316
■橋爪商事株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/316
■髙倉工業株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/15
「雪」や「氷」というのは対策・準備をしておかなければインフラ・交通網が機能しなくなる可能性が非常に高いです。
機能しなくなるだけならまだしも、重大な事故や災害につながる危険性もあり、いかに準備が大事かがお判りいただけるかと思います。
そんな大切な冬の時期のインフラ整備・準備を通して地域を支えている、北海道・東北・北陸・信越の協賛企業様7社をご紹介いたします!
■丸彦渡辺建設株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/410
■株式会社栄開発
https://creative-land.jp/company-detail/402
■東日本コンクリート株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/397
■株式会社仙台銘板
https://creative-land.jp/company-detail/332
■東栄コンクリート工業株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/316
■橋爪商事株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/316
■髙倉工業株式会社
https://creative-land.jp/company-detail/15
参考文献
新潟県「消雪パイプの仕組み」
https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/146859.pdf
長岡市「消雪パイプと地下水」
https://www.city.nagaoka.niigata.jp/dpage/yukky/page02.html
国土交通省東北地方整備局 山形河川国道事務所「除雪オペレータ奮闘記」
https://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/road/josetu_ope/
みちびき(準天調衛星システム)
「日立造船、岩見沢市でみちびき利用の除雪車ガイダンスシステムを検証」
https://qzss.go.jp/info/archive/hitachizosen_230330.html
国交省北陸地方整備局がCLASを活用して除雪トラックの実証実験
https://qzss.go.jp/usage/userreport/mlit_210322.html
https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/146859.pdf
長岡市「消雪パイプと地下水」
https://www.city.nagaoka.niigata.jp/dpage/yukky/page02.html
国土交通省東北地方整備局 山形河川国道事務所「除雪オペレータ奮闘記」
https://www.thr.mlit.go.jp/yamagata/road/josetu_ope/
みちびき(準天調衛星システム)
「日立造船、岩見沢市でみちびき利用の除雪車ガイダンスシステムを検証」
https://qzss.go.jp/info/archive/hitachizosen_230330.html
国交省北陸地方整備局がCLASを活用して除雪トラックの実証実験
https://qzss.go.jp/usage/userreport/mlit_210322.html
執筆者情報
■氏 名:佐藤 諒太
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:事務担当
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日 2026/11/5
■会 社 名:株式会社クリエイティブ・ラボ
■所属・役職:事務担当
■企業ページ:https://creative-land.jp/company-detail/3
■コラム公開日 2026/11/5